ITエンジニアは長時間残業が当たり前?残業しないITエンジニアになるための秘訣もお教えします

ITエンジニアは長時間残業が当たり前?残業しないITエンジニアになるための秘訣もお教えします

 IT業界、特にエンジニアとして働いていると長時間の残業は避けられないと考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? この記事を書いている筆者も20代の頃はとある独立系のSIerでエンジニアとして働いていて、納期前になると終電で帰れれば良いほうで何日も会社に泊まり込んだり、休日返上で業務にいそしんだ記憶があります。

 とはいえ、働き方改革が叫ばれる昨今、日本人の労働時間は徐々に短くなってきているとのニュースを耳にすることも増えてきました。そこで今回はITエンジニアの残業時間に焦点を当てて、職種別ITエンジニアの平均残業時間を比較するとともに、残業しないITエンジニアになるための秘訣についてもお話していこうと思います。

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まずは日本の残業に関する法律をチェック

まずは日本の残業に関する法律をチェック

 私たちが働いている日本の労働基準法では、労働時間は「1日8時間、週40時間以内」とされています。これを超えて労働者に仕事をさせる場合(残業をさせる場合)、企業は通称36協定(さぶろく協定)、「労働基準法第36条に基づく労使協定の締結」と「所轄労働基準監督署長への届出」を行う必要があります。

 また2019年4月に働き方改革の名の下に労働基準法が改正され、臨時の特別な事情がなければ1ヶ月間の残業時間の上限が45時間、年間で360時間以内に収める必要が出てきました。特別な事情があったとしても、月間の残業時間が45時間を超えられる回数は年間6回を上限とし、休日労働を含む残業時間は月で100時間未満、年間の残業時間が720時間以内に収める必要があります。こちらは大企業は2019年4月から、中小企業も2020年4月から適用されることになり、現在(2021年9月)では国内の全ての企業に改正後の労働基準法が適用されています。これに違反した企業には、6ヶ月以内の懲役または30万円以下の罰金が課されます。さらに違反した企業の名前が公表されるため、実際の罰則以上に企業名が広く一般に公表されることによる風評被害のほうが企業にとって痛手になると思われます。

本当にITエンジニアの残業は多いのか?

本当にITエンジニアの残業は多いのか?

 少し古いデータになりますが、2013年にdodaが調査したデータによるとITエンジニア職種別の残業時間は下記の通りです。ITエンジニアの中でも最も残業時間が少ない社内SEと最も多いITコンサルタントでは2倍近く残業時間に差があるのがわかります。とはいえ、毎月労働基準法ギリギリの残業をしているITエンジニアの方からするとにわかには信じられない残業時間かもしれませんが、あくまで調査対象となった22~34歳のビジネスパーソン4,000人のアンケート結果ではこのような結果になっています。

・残業が少ない職種ランキング(全95職種)

順位職種残業時間
10社内SE13.9時間
19ヘルプデスク16.3時間
36サーバーエンジニア21.6時間
38テクニカルサポート21.8時間
40セキュリティエンジニア22.5時間
42研究開発22.7時間
44ネットワークエンジニア23.0時間
59SE・プログラマ27.0時間
68プロジェクトマネジャー29.6時間
69ITコンサルタント29.7時間
出典:残業の多い職業・少ない職業は?全80業種、95職種別の残業時間調査!(https://doda.jp/guide/ranking/073.html)

残業の少ないITエンジニアを目指すには

 それでは残業の少ないITエンジニアを目指すにはどのようにすれば良いのでしょうか? 今回は3つの切り口から残業を減らす方法についてご説明していきたいと思います。

・社内で上司に相談する

 一見ハードルは高いかもしれませんが、一番手っ取り早く実現できる方法です。
 プロジェクトなどが一段落した時や評価面談のタイミングで、上司に残業が多くて肉体的、精神的に厳しいことを伝えて残業時間を調整してもらうようにお願いします。ほかのメンバーも同様に頑張っている中で、自分だけ残業時間を調整してもらうようにお願いすることは気がひけるかもしれませんが、相談しなければいつまで経っても状況は変わりません。思い切って相談してみましょう。

・転職を検討する:職種は変えない

 同じ職種のITエンジニアでも会社によっては残業が少ない、もしくはほとんどない会社もあります。転職エージェントに相談して、企業の求人を紹介してもらいましょう。ただし場合によっては残業時間が減る代わりに年収がダウンすることもあります。ご自身のキャリア、ライフプランを十分に検討した上で相談してみてください。

・転職を検討する:職種を変える

 前項でもご紹介した通り、ITエンジニアの中でも社内SEやヘルプデスクなどの職種は残業が少ない傾向にあります。もしあなたが現在、別の職種についている場合は転職と同時に職種を変えることで残業時間を大幅に圧縮することができる可能性があります。

・フリーランスエンジニアとしての独立を検討する

 会社と退職してフリーランスエンジニアとして独立を検討することも、残業時間をへらすことのできる方法の一つです。独立直後から案件を獲得できるか否かによって生活の安定度は変わりますが、自分で働く時間をコントロールすることが可能になります。またITエンジニアとしての技術力があれば、一般的に会社員時代よりも高い年収を手にすることが可能です。フリーランスエンジニアとして働くことのデメリットとしては、会社員時代には会社が代行してくれていた税金の処理などの細かい事務処理を自分でやらなくてはならない点、自分で案件を獲得しなくてはならない点などがあります。

フリーランスエンジニアとして独立するならエージェント利用がおすすめ

 何のコネクションもない中でフリーランスエンジニアとして独立してやっていくことに不安を覚えるのは当然です。しかし現在は、フリーランスエンジニア向けに案件紹介を行っているエージェントサービスが多数あるため、ある程度の技術力と経験さえあれば独立後短期間で案件に参画して収入を得ることが可能です。フリーランス向けエージェントとしては、レバテックフリーランスITプロパートナーズ、手前味噌ですがJoBeetなどがあります。
 この他の案件獲得方法としては、フリーランスエンジニアの方向けに案件の獲得方法について説明した「フリーランスエンジニアが案件を獲得するにはどうすればいい?効率的な案件の探し方をわかりやすく解説」という記事も参考になるかと思います。ぜひご覧ください。

まとめ

 今回はITエンジニアの残業について見てきました。
 世の中のITエンジニアの残業時間は、あなたが想像していたよりも長かったでしょうか、それとも短かったでしょうか。残業時間を減らすためには、まずあなた自身が動くことが何より大切です。今回の記事が長時間の残業で疲れ切っている方、なんとか現状を打破して残業の少ない生活を送りたいと考えている方の参考になれば幸いです。

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