一昔前まで個人が自宅でできる副業といえば、アフィリエイトブログを運用したりプレミアム商品の転売などを行うことが一般的でした。昨今はインターネット上で仕事を受発注できるクラウドソーシングサービスの台頭により、以前よりもずっと手軽に副業を始めることが可能になってきています。
今回は、仕事発注数570万件、国内シェア・取引額・ユーザー数で国内No.1の規模を誇るクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」の評判や実際の利用方法から稼げる金額の目安について調べていきたいと思います。
なおクラウドソーシングについて詳しくお知りになりたい方は、「フリーランス初心者でも簡単!?クラウドソーシングで収入を得るためのノウハウを大公開」にまとめてありますのでよろしければご参照ください。
クラウドワークスってどんなサービス?
クラウドワークスは2012年3月に「株式会社クラウドワークス」が立ち上げたクラウドソーシングに特化した仕事のマッチングサービスです。運営元の株式会社クラウドワークスは、2011年の創業後、順調に業績を伸ばし、2014年には東証マザーズに上場しています。
主にインターネット上で完結する案件を中心に、現在は下記16のジャンルで案件の募集があります。募集されている案件の内容は、誰でも時間をかければ簡単にできるようなものから高度な専門知識を要求されるものまで多岐に渡っており、後者においては100万円以上の高額な報酬が設定されている案件も存在しています。
- システム開発
- アプリ・スマートフォン開発
- ホームページ制作・Webデザイン
- ECサイト・ネットショップ構築
- デザイン
- ネーミング・アイデア
- ライティング・記事作成
- 事務・カンタン作業
- ビジネス・マーケティング・企画
- 翻訳・通訳サービス
- 写真・画像・動画
- 3D-CG制作
- ハードウェア設計・開発
- 音楽・音響・ナレーション
- 暮らし・社会
- プロジェクト・保守運用メンバー募集
クラウドワークスの案件の種類
クラウドワークスで募集されている案件には、大別して4種類のタイプがあり、それぞれ案件の獲得や成果報酬の発生条件が異なります。
・タスク形式
クライアントの依頼内容に対して、事前に受注契約なしに誰でも仕事を行うことができるタイプの案件です。主な案件の内容しては、アンケートへの回答や簡単な感想文を書くなどが中心となっています。出来上がった成果物をクライアントに納品して、最終的にクライアントにより検収が行われれば報酬発生となります。
・コンペ形式
クライアントの依頼内容に対して、複数の受注希望者が提案を行います。クライアントは期日までに集まって提案を見て、気に入ったもの対して発注が行われる形式です。主にロゴのデザインなど、発注者が複数のパターンから一番良いものを選びたいと考えるタイプの案件で用いられます。受注者は発注後に納品を行い、クライアントが検収を終了した時点で報酬が支払われます。コンペ方式は、提案を行ってもクライアントに選ばれない限り報酬を受取ることができませんが、採用された場合に受け取れる報酬は高額なものが多い傾向にあります。
・プロジェクト形式(固定報酬)
プロジェクト方式とは、発注者が仕事内容と成果に対する報酬を掲載して受注希望者を募り、その中から発注する受注希望者を決めて仕事をスタートする形式の案件です。プロジェクト方式の案件はシステム開発からライティングに至るまで様々な分野の案件で利用されています。
・プロジェクト形式(時間単価)
発注者が仕事内容を掲載した上で受注希望者をつのり、その中から発注する受注希望者を決めて仕事をスタートするまでは「プロジェクト形式(固定報酬)」と全く同じです。プロジェクト形式(時間単価)は、報酬額が働いた時間によって支払われるのが特徴となっています。時間で報酬が支払われるため、一般的なアルバイトに近い感覚でできる対応の案件といえるでしょう。
クラウドワークスの手数料率
クラウドワークスでは、報酬を受け取る際にサービス利用料として手数料が発生します。この手数料率が若干複雑なので、詳しく解説していきたいと思います。
・クラウドワークス手数料率まとめ
報酬額 | 手数料率 |
10万円以下部分 | 20% |
10万円超~20万円以下部分 | 10% |
20万円超部分 | 5% |
これだけだと何のことかよくわからないと思うので、実際の例を見ながら解説していきます。
例1:報酬額5万円の案件を受注して支払いを受けた場合
①報酬総額:50,000円
②手数料率:20%
③手数料額:50,000円 * 20% = 10,000円
報酬総額が5万円なので、手数料率は20%以下部分の20%のみが適用されます。
つまり報酬総額に20%をかけた10,000円がクラウドワークスに支払う手数料となります。
例2:報酬額が15万円の案件を受注して支払いを受けた場合
①報酬総額:150,000円
②手数料率:
・10万円以下部分…20%
・20万円以下部分…10%
③手数料額:25,000円
(内訳)
・100,000円 * 20% = 20,000円
・ 50,000円 * 10% = 5,000円
報酬総額が15万円なので、手数料は2段階で計算します。
報酬総額のうち、10万円までの部分の手数料率は20%なので10万円*20%で20,000円、10万円を超える部分の手数料率は10%なので、5万円*10%で5,000円。これを合計した25,000円が最終的な手数料となります。
例3:報酬額が30万円の案件を受注して支払いを受けた場合
①報酬総額:300,000円
②手数料率:
・10万円以下部分…20%
・20万円以下部分…10%
・30万円以下部分…5%
③手数料額:35,000円
(内訳)
・100,000円 * 20% = 20,000円
・100,000円 * 10% = 10,000円
・100,000円 * 5% = 5,000円
報酬総額が30万円なので、手数料は3段階で計算します。
報酬総額のうち、10万円までの部分の手数料率は20%なので10万円*20%で20,000円、10万円を超えて20万円以下部分の手数料率は10%なので、10万円*10%で10,000円、さらに20万円を超えて30万円以下部分の手数料率は5%なので、10万円*5%で5,000円。これを合計した35,000円が最終的な手数料となります。
クラウドワークスの評判は?
続いて、クラウドワークスの評判をSNSで調べてみました。
クラウドワークスにはたくさんの利用者がいるので、良い評判も悪い評判もあるようです。
・しっかり稼いでいる人は専門的なスキルがある人
クラウドワークスで月に30万円以上稼いでいる方は、プログラミングなどの専門的なスキルがある方が多いようです。フリーランスエンジニアとして活動している方なら、参画中案件の間や休日のお小遣い稼ぎとして、開発案件を受注することで収入をアップさせることができそうですね。
・最初はなかなか案件が受注できない?
クラウドワークスに限らず、クラウドワークスサービス全般に言えることですが、サイト上での実績が乏しい状態では案件を受注することが難しいようです。最初のうちは、タスク形式の案件を数多くこなして実績を積んだり、提案時の費用を低く抑えるなどして案件を受注できるように努力する必要がありそうです。
・単価は安めなことが多い
クラウドワークスには多数の案件が掲載されていますが、単価は比較的安いことが多いようです。中には専門的な知識や技術が要求される案件でもかなり安い単価に設定されているようなので、稼ぎたいと思う方は慎重に案件を選択された方がよいでしょう。
・未経験の方でも受注できる案件がある
一般的なアウトソーシングでは即戦力が求められることが多いため、未経験の方が案件を受注することは困難ですが、クラウドワークスでは未経験の方でも案件を受注できることがあるようです。新しいキャリアに挑戦しつつ報酬をもらうことができることは、なかなかないチャンスだと思いますので挑戦されてみてはいかがでしょうか?
クラウドワークスのメリット・デメリット
ここまでクラウドワークスの評判について見てきました。ここからわかったクラウドワークスのメリットとデメリットについてまとめていくことにします。
・クラウドワークスのメリット
1.案件数が豊富
2021年9月現在、クラウドワークスでは8,232件の案件が募集中です。
また募集されている案件のジャンルも多岐に渡るため、ご自身のスキルを生かした案件を見つけることができる可能性が高いといえます。
2.未経験者の方でも案件を受注できる
クラウドワークスでは未経験の方にも案件を発注してくれるクライアントが存在しています。残念ながら単価については期待することができませんが、スキルアップのための勉強をしながら報酬を得ることができるので、モチベーションも維持しやすいと思います。
3.専門的な知識があればまとまった金額を稼ぐことができる
プログラミングなどの専門知識をお持ちなら、毎月30万円を超える報酬を手にすることも可能です。フリーランスエンジニアとして活動をはじめたばかりでうまく案件の獲得ができない時や、休日などの空き時間を利用してより稼ぎたい方に適したサービスと言えるでしょう。
・クラウドワークスのデメリット
1.報酬は安めなことが多い
クラウドワークスに登録されている案件の中には、大都市圏の最低時給にも満たない案件があります。実績を積むためなど明らかな目的を持って受注するのは構いませんが、安易に単価の安い案件ばかりを受注していると、いつまで経っても稼げるようになりませんので注意しましょう。
2.手数料がかかる
特に単価の安い案件を中心に受注している場合は特に注意が必要です。クラウドワークスでは報酬総額が10万円以下の案件には20%の手数料が発生するため、案件をこなせばこなすほど手数料が膨らんでいく構造になってしまいます。ある程度の実績を積んだ後は、高額報酬が設定されている案件の獲得を狙い、手数料率を下げる努力が必要です。
3.まれに怪しい案件がある
案件の中には、ネズミ講やマルチ商法の勧誘を目的としたものがあるようです。クラウドワークス側でも対応を進めているそうですが、こういった不正を目的した案件を登録する輩は、手を変え品を変えてくるものです。怪しい案件を受注してしまったら、クラウドワークスに通報するなどして適切に対処するとともに、自分の身を守りましょう。
まとめ
した。インターネット環境とパソコンさえあれば誰でも簡単に案件を獲得できる魅力的なサービスですが、一方で最初のうちは稼げる金額が少なくて苦労される方も多いようです。手前味噌になりますが、このブログを編集しているJoBeetではフリーランスエンジニアの方向けに平均単価75万円の案件をご紹介させていただいております。ご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。