フリーランスエンジニアとしてお仕事をはじめたい方必見。履歴書・職務経歴書の書き方完全指南ガイド

フリーランスエンジニアとしてお仕事をはじめたい方必見。履歴書・職務経歴書の書き方完全指南ガイド

 企業に就職する際に必ずといっても必要となるのが、履歴書や職務経歴書です。
 フリーランスエンジニアとしてお仕事をする際に必ず必要となるものではありませんが、エージェントを通じてお仕事を獲得する際はもちろん、長期間に渡って継続的な案件を受注しようとした際には比較的高い頻度で履歴書や職務経歴書の提出が求められることがあります。

 エンジニアの場合、履歴書・職務経歴書のほかにスキルシートを提出することが一般的なため、いまこのページをご覧になっている方の中には、スキルシートだけ充実していれば問題はないだろう、と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし採用側としては、これから一緒にお仕事をする仲間となる方がどのような方で、同じチームのメンバーとしてやっていけそうかを判断するために、履歴書や職務経歴書の内容を重視している企業は少なくありません。せっかく素晴らしい技術をお持ちでも、履歴書や職務経歴書の内容が薄かったためにお仕事を失注してしまったということがないよう、履歴書や職務経歴書を充実したものにする必要があります。

 今回は、フリーランスエンジニアの方向けに履歴書や職務経歴書の書き方を具体的な事例を踏まえてご説明していきたいと思います。

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テンプレートをダウンロード

テンプレートをダウンロード

 2000年前後くらいまでは履歴書や職務経歴書といえば、コンビニなどで販売されている紙の履歴書に自筆で記入するとがほとんどでしたが、現在ではインターネットで配布されているテンプレートにWordやExcelを使って記入する方法が一般的です。

 ・履歴書 / 職務経歴書テンプレート https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/8552/

 履歴書のフォーマットは、ここで紹介しているもの以外にもインターネットで検索すれば無料でダウンロードできるものがたくさんあります。どれをダウンロードしても大きな差はありませんので、自分の好きなフォーマットをダウンロードしてください。

基本情報を記入する

基本情報を記入する

 まずは履歴書の冒頭部分にあるあなた自身の基本情報から記入していきます。

 ここで記入するのは、一般的に「氏名」「生年月日」「性別」「現住所」「連絡先」「顔写真」の6点です。連絡先は記入した現住所以外の場所に連絡を行って欲しい場合のみ記入すれば大丈夫です。

 氏名や現住所の箇所に振り仮名を記入する際は、項目名が「フリガナ」の場合はカタカナで、「ふりがな」の場合は平仮名で記入するようにしましょう。振り仮名を記入するのは、氏名や住所の漢字で記入された項目のみで、住所の番地など数字で記入されている部分には記入する必要はありません。

 年齢は満年齢(生まれた年を0歳として、誕生日を迎えるごとに1歳ずつ加算していく年齢の数え方)を記入します。提出時に誕生日が近い場合など、年齢が変わる可能性に備えて一番上にある「◯年◯月◯日現在」の項目に記入日の日付を記載しておきます。

 最後にご自身の顔写真を貼り付けます。可能であれば、男性はスーツにネクタイ、女性はスーツ着用で、背景に何も写っていない場所で、3ヶ月以内に撮影したデータを貼り付けます。写真のデータはスマホで撮影したものでも構いませんが、自撮りするのではなく誰かに撮影してもらったほうが良いでしょう。またデータの他に、プリントした証明写真を貼り付ける必要な場合は、ボールペンなどで写真の裏側にご自身のお名前を書いておくと親切です。

 以上で基本情報の記入が完了しました。

学歴・職歴を記入する

学歴・職歴を記入する

 続いてご自身の学歴と職歴を記入していきます。

 学歴は中学校卒業以降(もしくは高校入学以降)最終学歴まで入学年と卒業年を記入すれば問題ありません。

 職歴はこれまでのご経験によって(部署異動の多い企業にお勤めの経験がある方など)は非常に長くなりがちですので、ご自身のキャリアにおいてポイントとなる経験(マネージャー昇進や、大きな部署異動など)をピックアップして記入していきましょう。

 ▼記入例
 2005年 3月 東京都千代田区立◯◯中学校 卒業
 2008年 4月 東京都立◯◯高等学校普通科 入学
 2011年 3月 東京都立◯◯高等学校普通科 卒業
 2011年 4月 東京◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 入学
 2015年 3月 東京◯◯大学 ◯◯学部 ◯◯学科 卒業
 2015年 4月 株式会社◯◯◯入社 ◯◯事業部配属
 2017年 3月      ◯◯事業部 ◯◯部 〇〇課 ◯◯グループ リーダー
 2018年 3月 株式会社◯◯◯退社
 2018年 4月 株式会社◯◯◯入社 ◯◯事業部配属
 2018年10月       ◯◯事業部 ◯◯部 〇〇課 課長補佐
 2020年 4月    ◯◯事業部 ◯◯部 〇〇課 課長

 またフリーランスエンジニアとして開業されていた場合は、開業日を記載することが大切です。開業届けを行っていたという事実をしっかり伝えることで、応募先の企業から「この人は事務処理をしっかり行える人だ」という評価を得ることができる場合もあります。

 ▼記入例(開業届けを出してフリーランスエンジニアの活動を行っていた場合)
 2018年 3月 株式会社◯◯◯退社
 2018年 4月 個人事業主として開業(屋号:◯◯)        
       職種:アプリケーションエンジニア 
 2020年 4月 廃業

 一方、開業届けを出さずにフリーランスエンジニアの活動を行っていた場合は「開業」という表現は使用せずに「活動」や「従事」という表現を行うことが一般的です。まれにその理由について問い合わせがあることがあります。しっかりと答えられるように準備をしておいたほうが良いでしょう。
 なお、開業届については「開業届はいつ提出すればいいの?節税にも役立つフリーランスエンジニアのための開業届&青色申告承認申請ガイド」で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

 ▼記入例(開業届けを出さずにフリーランスエンジニアの活動を行っていた場合)
 2018年 3月 株式会社◯◯◯退社 2018年 4月 個人事業主として活動開始
        職種:アプリケーションエンジニア
 2020年 4月 活動停止

 最近ではクラウドソーシングなどインターネット上で活動を行っているフリーランスエンジニアの方も増えてきました。この場合は、クラウドソーシングサイトへの登録を開始した年月を記入します。

 ▼記入例(クラウドソーシングでフリーランスエンジニアの活動を行っていた場合)
 2018年 3月 株式会社◯◯◯退社
 2018年 4月 個人事業主としてクラウドソーシング◯◯◯に登録
        職種:アプリケーションエンジニア
 2020年 4月 クラウドソーシング◯◯◯を退会 2020年 4月 活動停止

 以上で学歴・職歴の記入は終了です。

 年月は特に間違いやすいので、記入後に見直しをすることをおすすめします。

資格・免許を記入する

資格・免許を記入する

 次は保有している資格・免許について記入していきます。

 ここで記載する資格名は一般的な呼称ではなく、正式名称で記載するようにしましょう。このセクションの最後に、資格・免許欄に記入されることの多いものの正式名称をまとめてありますので参考にしてください。

 各資格を取得した年月順に記載をしていけば問題ありませんが、ベンダー資格の中には有効期限が設けられているものもありますので、記入する前に一度確認することをおすすめいたします。

 また応募先の企業で取り扱っている業務とは関係がないように見える資格や免許でも、応募先の企業から注目されることがありますので、保有している資格はなるべき記載するようにしましょう。一方、資格の取得難易度が低い資格(一般的な中学生や高校生が取得可能な資格)は、記載してもメリットが少ないので省略してしまっても構いません。

▼よく記入されることの多い資格の正式名称一覧
 MOS             Microsoft Office Specialist
 漢検               日本漢字能力検定
 英検                        実用英語技能検定
 珠算                        日本商工会議所珠算能力検定
                                 全国珠算教育連盟珠算検定
 秘書検定             秘書技能検定
 簿記       日本商工会議所簿記検定
 初級シスアド   初級システムアドミニストレータ
 宅建                        宅地建物取引士
 普通自動車免許  普通自動車第一種運転免許
 普通自動車二種  普通自動車第二種免許
 大型免許              大型自動車免許
 大型第二種免許  型自動車第二種免許
 TOEIC       TOEIC公開スコア スコア〇点取得
    ITパスポート         情報処理技術者試験(ITパスポート) 

自己PRを記入する

自己PRを記入する

 自己PRは、フリーランスエンジニアであるあなたがどのような人物であるのかを伝えるために欠かせないものです。採用担当者は、あなたのエンジニアとしての力量がどの程度のものであるかを確認するほかに、あなたがチームにジョインした後、他のチームメンバーと一緒に働いていけるか、組織の中で仕事をするにあたって問題なくコミュニケーションが取れるか、責任感を持って仕事に取り組んでくれるかを重視しています。これまでどのような姿勢で仕事をしてきたか、困難にぶつかった時にどのようにして解決してきたかを中心に書くと良いでしょう。

 なお自己PR欄は、別途職務経歴書を用意する場合は、そちらに詳細に記載することで省略することも可能です。

志望動機を記入する

志望動機を記入する

 志望動機は、フリーランスエンジニアに限らずすべての採用において最重要視されている項目です。その会社で働いてみたいと興味を持ったきっかけや、働くことを通じて自分の成長や会社や社会に貢献したい点を中心に書くと良いでしょう。特に大きな会社や長い歴史のある会社は応募者に対して「なぜこの会社なのか?」という点を重視します。またこれまでに書いてきた経歴や自己PRの内容と志望動機に矛盾がないかも大切なポイントです。時間をかけて何度も書き直し、可能であれば友人や知人に見てもらってアドバイスを受けることをおすすめします。

▼よくありがちなNG志望理由
・給与(年収)が良かったから
 お金はフリーランスエンジニアとして仕事をする上で、最も重要な要素の一つですが、給与や年収面ばかりに触れていると採用担当者からは「お金以外に興味がなく、それ以上に働いてくれることはなさそうだな」と判断されてしまいます。お金も重要ですが、その会社で働くことで自分が成し遂げたいことや貢献したいことを中心に志望動機を記入しましょう。
・残業が少なそうだから 働く上でライフワークバランスも重要ですが、それを重視しすぎると採用担当者に「本当に忙しい時でも協力してくれなそう」という印象を与えることになってしまいます。

・過去に案件を受注していた会社の労働環境が悪かったから
 過去のことに触れるのではなく「新しい環境で挑戦したい」「より大きな規模(よりユーザーに近い立場)で仕事をしたい」などポジティブな表現に変更しましょう。

職務経歴書を準備する

務経歴書を準備する

 これまでに経験したプロジェクトの概要、担当フェーズ、業務内容、実績・取り組み、開発環境をできるだけ簡潔に記載します。あなたがフリーランスエンジニアとしてプロジェクトに参画した後の活躍を想像できるよう、過去の成果としてアピールできる実績についてもきちんと記載するようにします。自分の手柄をアピールするのは恥ずかしく感じるかもしれませんが、書かなければ相手に伝わることはありませんので、遠慮なくアピールするようにしてください。

まとめ

 履歴書や職務経歴書は、あなたというフリーランスエンジニアの「仕事への姿勢」「考え方」「人間性」を表す大切な書類です。普段書きなれない書類のため、どうしても途中でおざなりになってしまいがちですが、できるだけ書類を通じてあなたの魅力を伝わるように丁寧に書くようにしてください。

 最近はネット上に志望動機のテンプレートが掲載されていますが、企業の採用担当者は何人もの書類を見ているので、テンプレートに沿って書かれた文章はすぐに見破られてしまいます。あなた自身の言葉でしっかりと書くようにしましょう。

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