複雑な人間関係からの解放や自由な働き方を手に入れたくてフリーランスエンジニアになったものの実際に活動を行っていると、会社員時代にはなかった様々な悩みを抱えることがあります。今回は、多くのフリーランスエンジニアの方と接してきたJoBeetが、フリーランスエンジニアの方が抱えがちなお悩みとその解決方法について解説していきたいと思います。
もくじ
フリーランスエンジニアとして活動を開始したが、仕事(案件)をなかなか受注できない

もっとも多いお悩みは「フリーランスエンジニアとして活動をはじめたものの、思うように仕事を獲得できない」ではないでしょうか? 特にこれまで勤めていた会社を辞めた直後は、なかなか仕事を受注することができずに焦りを感じることも多いかと思います。そのため、目の前の現金欲しさに単価の安い仕事に飛びついてしまう方も少ないようです。
たしかに生活をしていく上でお金は必要不可欠なものですが、単価の安い仕事ばかりをしているとあなたというフリーランスエンジニアの価値がその単価と同義になってしまいがちです。自分が納得して受けられる仕事を受注するためにも、退職前には過去にお世話になった方への挨拶回りをして仕事があったら回してもらえるようにお願いしたり、フリーランスエージェントに登録しておいて希望する単価の仕事を予め紹介してもらえる状況を作っておくことが大切です。
<解決方法>
- 退職する前にお世話になった方に挨拶回りをして仕事をもらえないか話しておく
- フリーランスエージェントに登録しておいて仕事を紹介してもらえるよう準備しておく
→関連記事:
フリーランスエンジニアが案件を獲得するにはどうすればいい?効率的な案件の探し方をわかりやすく解説
納品から報酬支払までの期間が長く貯金が尽きてきた

会社員はその月に仕事がほとんどなかったとしても、毎月決まった日に給料が振り込まれますが、フリーランスエンジニアの場合は仕事がなければ報酬を手にすることはできません。また、納品してから報酬が支払われるまでに1ヶ月程度の期間が空くことも多いため、収入は不安定になりがちです。特にフリーランスエンジニアとしての活動を開始したばかりの頃は、役所への手続きやクライアントへの営業回りなどに忙殺され、実際に仕事に着手できるのは独立してから丸1ヶ月が経過した頃…という状況に陥りがちです。この間もしっかりと生活を維持できるように、フリーランスエンジニアとして活動を開始する前にある程度の貯金をしておくようにしましょう。
<解決方法>
- フリーランスエンジニアとして独立する前にしっかりと貯金をしておく
→関連記事:
フリーランスエンジニアになるために必要な貯金額は? 具体的な額とその理由をわかりやすく解説
単発の仕事ばかりで生活が安定しない

フリーランスエンジニアとして活動を開始したばかりの頃は、クライアントからの信頼が少なく継続的な仕事を受注することが難しい傾向にあります。そのため、仕事をしながら次の仕事を探すことになり、肉体的にも精神的にもハードな経験をする方が多いようです。
継続的に仕事を受注するためには、なによりもクライアントからの信頼を得ることが欠かせません。どんなに単価の安い仕事でも、締め切りをしっかり守ることは当然として、できる限り丁寧に取り組むことでクライアントからの信頼を積み上げることを心がけましょう。また納品後も定期的にクライアントと連絡を取ることで、クライアントとの関係値を構築して次の仕事を回してもらいやすくすることも大切です。
<解決方法>
- 単価の安い単発の仕事でも真面目に取り組んで信頼を積み上げて大型案件の受注に繋げる
- 納品後もクライアントと定期的に連絡を取って良好な関係作りに務める
仕事を断りにくい

フリーランスエンジニアとしての活動が起動に乗り始めると、同時期に複数のクライアントから仕事の依頼が来ることがあります。時には、あなた一人で対応できる仕事量を大きく超えることもあるでしょう。せっかく自分のことを信頼して仕事を依頼してくれたのに、断ってしまっては次回の発注に影響が出てしまうのでは…と無理をしてしまう方もいらっしゃると思いますが、長期間に渡って無理を続けて身体を壊すことになっては元も子もありません。
そんな時の解決方法としては、正直に仕事が詰まっていることを話して断るのが一番です。もし、あなたの知り合いに信頼できるフリーランスエンジニアの知人がいる場合は、自分が責任を持って仕事を管理をすることを条件に再委託を認めてもらえないかクライアントに交渉してみるのも良いでしょう。
<解決方法>
- 正直に仕事が詰まっていることを話して断る
- 信頼できるフリーランスエンジニアが知人にいる場合は再委託できないかクライアントと交渉してみる
ついサボってしまう

会社員時代は上司から進捗状況の報告が求められるなどサボりにくい環境が整えられていましたが、フリーランスエンジニアの場合はクライアントから発注された納品物を仕様通りに作成して納品するまで一切の進捗確認がないことも珍しくありません(中には、細かく進捗報告を求めるクライアントもいますが…)。そのため、自己管理が苦手な方は「納品日までまだ時間があるから」とついついサボってしまいがちです。特に自宅で作業していると、ちょっとした息抜きのつもりでゲームをはじめてしまい気づくと何時間も経っていたなどという経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
どうしても自己管理が難しいという方は、コワーキングスペースを利用するなどして「周囲の方が仕事をしている」環境に自分を置くなどするのがおすすめです。
<解決方法>
- コワーキングスペースなどを利用して「仕事に集中できる」環境を作る
→参考記事:
コワーキングスペースとは? フリーランスが便利につかえる自宅以外の拠点としての活用方法も解説
暇になると漠然と不安になる

フリーランスエンジニアは、自分がした仕事に対して報酬が支払われるため「暇=受け取れる報酬が少ない」という図式が成り立ちます。そのため、忙しい時期が落ち着いて、仕事に余裕ができると「このまま仕事がなくなってしまうのでは?」と漠然とした不安を感じてしまう方も多いようです。
このように時間が出来た時には、普段後回しにしてしまっている会計処理を片付けてしまったり、以前仕事を受注したクライアントに連絡を取るなどして次に受注できる仕事がないかを聞いてみるのも良いでしょう。また、仲の良いフリーランスエンジニアと情報交換をすることで、新しい仕事のきっかけが生まれるかもしれません。一人で漠然とした不安を感じるよりも、空いた時間を有効に使うことで不安な気持ちを和らげることができるでしょう。
<解決方法>
- 普段後回しにしてしまっている会計処理を片付ける
- 以前仕事を受注したクライアントに連絡を取ってみる
- 仲の良いフリーランスエンジニアと情報交換をする
確定申告が面倒くさい

フリーランスエンジニアの方のお悩みとして常に上位に挙げられるのが「確定申告が面倒」というものです。毎年のこととはいえ、何回やっても慣れないという方もいらっしゃいます。こまめに帳簿をつけるのも面倒、確定申告に必要な書類を準備するもの面倒という方には、税理士に依頼するのも手です。とはいえ安くない費用が必要となるため、そういった方にはクラウド型の会計ソフトを利用することで、毎年の確定申告に必要な手間を圧縮することができます。
<解決方法>
- 税理士に依頼する
- クラウド型会計ソフトを利用する
→参考記事:
フリーランスエンジニアの青色申告入門ガイド。節税するなら確定申告時に青色申告を利用するのがおすすめ。
孤独を感じる

会社員として働いていると、困難にあたった時に同僚に相談したり、愚痴を聞いてもらうことで気持ちを切り替えることができます。一方、受注から納品まで一人でこなさなくてはならないフリーランスエンジニアの方には、気軽に相談できる仲間が少ないと自分で抱え込んでしまって精神的に疲弊してしまいがちです。これを解決するために、エンジニアが参加する勉強会や交流会に参加して、気軽に話し合える友人を見つけることをおすすめします。最近はコロナ禍により、リアルな場での勉強会や交流会が減っている傾向にあるので、なかなか友人を作りにくい、という方にはフリーランスエージェントに登録して担当についてくれた方に相談してみるのも良いでしょう。
<解決方法>
- 勉強会や交流会に参加して気の合う友人を見つける
- フリーランスエージェントの担当者に相談する
クレジットカードが持てない

フリーランスエンジニアとして活動をしていると、会社員に比べて収入が高かったとしてもクレジットカードの審査に落ちることがあります。特にフリーランスエンジニアとして活動を開始したばかりの頃は、社会的信頼が少ないため特に審査を通過しずらくなる傾向にあります。もし、あなたがフリーランスエージェントとして独立する前なら、会社員として働いている内にクレジットカードを作っておくのがベストですが、すでに活動をしているのであれば比較的審査に通りやすいクレジットカードを選ぶことで解決することができるでしょう。
<解決方法>
- フリーランスエンジニアとして独立する前にクレジットカードを作っておく
- 比較的審査に通りやすいクレジットカードを選ぶ
老後のことが心配になる

フリーランスエンジニアに代表される個人事業主は、会社員に比べて受け取れる年金額が少ないとされています。これは加入する年金が国民年金のみの場合で、付加年金や国民年金基金、iDecoなどを利用することで会社員並みの年金を受給することも可能です。またリスクは高いものの、株式投資や海外投資などで資産形成を試みることもできます。フリーランスエンジニアとして活動しながら、安心できる老後を迎えることができるよう、はやいうちからライフプランを立てることをおすすめします。
<解決方法>
- 国民年金のほかに付加年金や国民年金基金、iDecoなどを利用する
- リスクはあるが株式投資や海外投資などで資産形成を試みる
→関連記事:
フリーランスエンジニアにこそ知って欲しい年金の繰り下げ受給制度と付加年金
まとめ
今回はフリーランスエンジニアの方がよく抱えがちなお悩みについて見てきました。どのお悩みも自分一人が抱えていると大問題のように感じるかもしれませんが、少し視点を変えてみたり、事前に準備をしておくことで意外と簡単に解決できるものばかりです。もし、あなたがフリーランスエンジニアとしてのキャリアや案件獲得でお悩みでしたら、一度JoBeetにご相談ください。経験豊富なスペシャリストが親身になってあなたの課題を一緒に解決いたします。